2020年公開の劇場版「名探偵コナン」のタイトルを予想。緋色の弾丸、緋色の閃光、あるいは。

青山先生のとび森のコメントで、2020年に公開される劇場版のタイトルの一部が公開されました

青山先生「ツギのエイガは“○○ロの○ン○○”」
(青山先生の「とびだせ どうぶつの森」コメントより引用)

すでにさまざまなタイトルが予想され、ファンの間では大きな盛り上がりを見せています。今回は、自分なりにタイトルを予想してみたいと思います。

 

原作のネタバレを含むため、ご注意ください。 

 




1. 過去の傾向から見えるルール

まずは過去の傾向から、タイトル予想におけるルールを整理しておきましょう。

 

小文字は「円のサイズ」も小さくなる

過去のとび森のコメントを見ると、ゼロの執行人は「○゛○の○。○○○ん」、紺青の拳は「○ン○○ョ○の○○。ト」と表記されています。これらを見る限り、「っ」や「ィ」のような小文字を使用する場合は、円のサイズも小さくなるはず。

そう考えると、今回は小文字を使っていない可能性が高そう。もちろん、今回だけ例外という可能性はありますが、考察する上では度外視するのが妥当かなと。

 

後半部は「英語の読み方」とは限らない

また、名探偵コナンと言えば「紺青の拳(フィスト)」「から紅の恋歌(ラブレター)」のように、後半部に英語の読み方をさせるのがお馴染み。これは「迷宮の十字路(クロスロード)」以降、顕著になった傾向です。

一方で、昨今は「ゼロの執行人」「業火の向日葵」のように、漢字をそのまま読ませるパターンも存在します。後半部は必ずしも英語の読み方とは限りません。

 

「漢字の読み方」で表記することもある

そもそも青山先生は、

  • から紅の恋歌のときは「ラブレター」ではなく「○○カ(れんか)」
  • 紺青の拳のときは「こぶし」ではなく「○。○ト(フィスト)」

と後半部を表記していました。

つまり、青山先生は「英語の読み方」で表記することもあれば「漢字の読み方」で表記することもある。たとえば、今回のタイトルが「緋色の弾丸」で、あとから「緋色のブレット」という読み方を発表する可能性もあるわけですね。

 

濁点について

また、私も勘違いしていたのですが、「濁点は隠さない」というルールはないです。Twitterで誤解を与えてしまった方、申し訳ございません。

ゼロの執行人のときは濁点を表記していましたが、から紅の恋歌と紺青の拳ではどちらも濁点を表記していません。また、青山先生は今回のとび森で「“アムロのガンダム”じゃないよ〜w」というコメントも残しており、濁点のついた単語を自ら使っています。

この裏にあるルールはおそらく、「一つの単語につき、少なくとも一つのパーツは明かす」というものかなと。ゼロの執行人のときは、ダイレクトに「ゼ」や「ロ」を明かすとバレバレで、もはや予想にならない。だから、濁点だけを明かすという例外的な措置になったのではないでしょうか。

 

2. 前半部「○○ロ」の予想

ここからは具体的なタイトルを予想していきましょう。まずは前半部の「○○ロ」について。

今回のタイトル予想は、後半部の自由度が高いため、前半部を絞り込んで後半部を割り出すのが王道。裏を返せば、ここを間違えると全体のセットが狂ってしまいます。

 

「緋色」

ネット上でも言われている通り、最もありそうなのが「緋色」ですね。

緋色と言えば、赤井を象徴するカラー。赤井と黒の組織の激突を描いたシリーズは「赤と黒のクラッシュ」でしたし、赤井の死の真相が語られたのも「緋色シリーズ」でした。また、赤井をモデルにした優作の小説は「緋色の捜査官」。

次回作のメインキャラクターが赤井なのは、紺青の拳のラストで映った予告からも明らか。過去にはゼロの執行人のように、キャラクターのあだ名や異名をタイトルに入れてきたケースもあるので、前半部が「緋色」である可能性は高そうです。

 

「緋色」以外の可能性

また、当然ながら「緋色」以外の可能性も十分にあります。パッと思いつくのは、語尾を「路」で締めくくるパターンでしょうか。「隘路」「暗路」「遠路」など。

この場合、後半部が「狙撃」を意味する単語なら、タイトルは弾道を表すようなもの。それ以外なら、映画の舞台を表すようなものになりそうです。

あとは「ベイカー街(ストリート)の亡霊」のように、前半部に横文字を持ってくる可能性も頭に入れておきたいですね。

 




3. 後半部「○ン○○」を含めた予想

ここからは、後半部を含めた全体のタイトルを考えていきましょう。

といっても、前半部を最も可能性の高そうな「緋色」とした場合、後半部の候補を絞り込むのは難しい部分もあります。「緋色」は万能な単語なので、

  • 「ゼロの執行人」のような人物を表すもの
  • 「迷宮の十字路」のような舞台を表すもの
  • 「水平線上の陰謀」のようなストーリーを表すもの
  • 「天国へのカウントダウン」のようなラストシーンを表すもの

など、組み合わせ次第でさまざまなタイトルへと広げられます。去年もそうでしたが、色を意味する単語は強い。

 

「緋色の弾丸」

Twitterのトレンドにもなっていましたが、やはり真っ先に思いつくのは「緋色の弾丸」ですね。

赤井といったらライフルによる遠距離の狙撃ですし、予告の「届け、遥か彼方へ」のくだりからして、後半部に「狙撃」を意味する単語を使うのはしっくり来ます。

読み方については、「ブレット」だと安直すぎるような。「弾丸」から連想されるものは多いので、「恋歌(ラブレター)」「探偵(プライベート・アイ)」「15分(クオーター)」のように、奇をてらった読み方にもできると思います。

 

個人的には、「弾丸」で「シルバーブレット」と読ませても面白いと思います。

前半部が「緋色」の場合、どちらも色を表現する単語になってしまうのが気になりますが、作中にシルバーブレットと呼ばれる人物は2人。「緋色の」とつけることでコナンとの差別化になるので、「緋色のシルバーブレット」というタイトルでも意味は成り立ちます。

また、キャラクターのあだ名や異名をもとにタイトルをつけることは、「ゼロの執行人」の対になるのもポイントですね。

 

まあ、赤井は一度「異次元の狙撃手」というタイトルをつけられているので、人物を示すタイトルになる可能性は低いかも。二度にわたってタイトルになったキッド(「世紀末の魔術師」「銀翼の奇術師」)のようなケースもありますが。

 

類似する候補
銀弾、弾道、神弾など

 

「緋色の閃光」

個人的に一票を入れたいのは「緋色の閃光」です。

先ほどもお伝えした通り、後半部に「狙撃」を意味する単語を使うのはしっくり来ます。また、予告の映像では暗闇でスコープを使っている雰囲気だったので、これなら闇を切り裂くイメージとも合致しそう。

ちょっとこじつけ気味ですが、彼方に届くのは「物体」ではなく「光」という考え方もできるかもしれません。

 

また、予告の映像にも映った「名古屋テレビ塔」は、夜間に地上の「久屋大通公園」から、緑色のレーザー光線が照射されるとか。

このレーザー光線、作中の設定に活かされそうじゃないですか? その距離は約1kmらしいので、赤井でさえ「届け」と願うような狙撃の距離なのも気になります。あるいは、作中では架空の「名古屋テレビ塔」が、緋色のレーザー光線を照射されているのかも。

 

もう一つ、来年は「機動戦士ガンダム」シリーズの映画「閃光のハサウェイ」が上映されるそうです。青山先生は生粋のガンダムファンなので、遊び心で「閃光」を被らせる、なんて可能性も。

だとすると、今回のとび森で「“アムロのガンダム”じゃない」と言っていたのも、ガンダムがヒントになっていることを暗示していたとか。ないか(笑)。

まあ、狙撃のシーンを連想させつつ、その他の要素とも結びつけられるという意味では、「緋色の閃光」はそれなりに可能性のある候補かなと思います。

 

類似する候補
旋風、残光など

 

「緋色の門番」

あとは、「緋色=赤井」と見せかけて「緋色=灰原」という意味も忍ばせた、ダブルミーニングのタイトルもありえると思います。

もともと「緋色」といえば、本家は灰原でしたからね。正直なところ「門番」は微妙ですが(笑)、要するに「灰原を守る赤井」を表現したタイトルになってもおかしくないなと。

 

そもそも現在の赤井は、沖矢昴として陰ながら灰原を守っている状態。その赤井が名古屋に行くということは、灰原も名古屋に行く可能性があります

そして、名古屋はミストレ編でジンが待ち受けていた場所であり、もっと遡ると原作4巻の「新幹線爆破事件」でジンが下車した場所でもあります。この辺りの設定が活かされた場合、名古屋に行く灰原を守るために赤井も同行する、という展開もないとは言い切れません。

 

ただ、ジンと名古屋の接点はコアなファンにしか伝わらないので、マス向けの色合いも強い劇場版でそこまでするかは疑問。基本的に、劇場版は「マス9:コア1」くらいの意識で作られていると思います。

 

類似する候補
審判など

 

「緋色の幻影」

これは面白いなと思ったので、フォロワーさんの考察を紹介。

赤井務武の生存が明かされる、という展開はありそうですよね。

メアリーは幼児化する直前、務武に会うために家を出ていますし、赤井のさざ波シリーズでの「父の遺体は発見されていない」というセリフも生存フラグに見えます。

さらに青山先生は、2018年の話そうDAYで「死んだとされながら実は生きている人物」の存在を肯定しています。羽田浩司の死亡はSDB BLACK+で確定しているため、候補者は多くない。

 

一方で、青山先生は年賀状で「赤井の父親は残念ながらもう…」とコメントしたという噂も。ソースを確認できなかったため情報の確度はわかりませんが、これが事実なら務武は亡くなっていることになりますね。

また、アニメの進行ペースを見ていると、メアリーの幼児化のくだりを放送するのが間に合うかどうか。ドンピシャな気もするんですけどね。

 

類似する候補
幻想、パンドラ、暗幕など

 

「緋色の真実」

大穴として「緋色の真実」なんてどうでしょうか。これは、原作の「緋色シリーズ」と抱き合わせたタイトルです。

 

現在、安室はラムによって新一の調査を命じられていますが、新一について報告するには、工藤邸に居候する「沖矢昴」の報告も避けられません。となると、赤井は9時間後(工藤邸のお茶会)で沖矢のことを口止めするべく、安室に交渉を持ちかけたと考えられます。

そこで欠かせないステップになるのが「緋色シリーズ」の真実を語ること。実際に9時間後では、工藤邸の窓際に立った沖矢の服装と、優作の服装が一致しています。これはおそらく、変装術の存在を明かして「緋色シリーズ」の真実を語る伏線。

工藤家の“お茶会”を徹底考察。赤井と安室は和解した?黒田の言う「例の件」の意味とは?【名探偵コナン考察】

2019年4月1日

 

そう考えると、9時間後で赤井と安室が「緋色シリーズ」の全貌を共有した可能性は高いです。映画でその伏線を断片的に回収するなら、『「緋色の真相」の真実』を意味するこのタイトルもあり得るのではないでしょうか。

 

とはいえ、先ほどもお話しした通り、劇場版はマス向けのコンテンツ。劇場版だけを視聴するファンもいるので、どの作品もライト層を意識した作りになっています。

そのため、伏線をがっつり回収するなど、原作の知識を求められる内容にはならないはず。あくまでも「了解」や「ぬかるなよバーボン」のように、“ワンカットでコアなファンを沸かせる”程度のものになるとは思いますので、それをタイトルにまで落とし込むかは怪しいですね。

 




4. その他

と、ここまで漢字の候補ばかり挙げてしまいましたが、横文字の候補も考えないといけません。ただ、あまりピンと来るものが思いつかない、というのが本音です。

響きが良さそうなのは、アンサーやアンセム、パンドラ、センサーなどでしょうか。これについては、きちんと予想できたら追記する形にしようかと思います。

その他の候補としては、ラストシーンから逆算して「緋色の弾痕」「緋色の沈黙」、ミステリー系なら「緋色の暗号」とか。前半部が「緋色」以外のパターンも考えたいですね。

 

また、今回は「緋色の閃光」を第一候補として考えていますが、この推理の組み立て方は、過去にスコッチの名前を「ユイカワヒロミツ」と予想したり、紺青の拳を「船上の運命」と予想したりしていたときと同じ。まあまあ外します(笑)。

あくまでも根拠の数とか、可能性の高さで考えているだけなので、タイトル予想のようなクリエイティブの領域で通用しないことは往々にしてあります。まあ、スコッチの名前に関しては高明がノーマークだったこと、紺青の拳については「財宝の名前」という可能性を見落としていたことが原因なので、推理ミスの側面もあるのですが。

いずれにせよ、最近のタイトルはひねりが利いていることも多いですし、単なる予想に過ぎないことをご理解いただけたら幸いです!

 

Twitterでもショートな考察を更新中。








6 件のコメント

  • 緋色の閃光、なかなか鋭いと思います。
    私は今までずっと映画のタイトル予想を見てきましたが、一字一句当ててる人はネット上で未だに見たことはありません。(純黒の悪夢 特報公開からの予想を除く)
    ですが今回はどうぶつの森でのコメント公開だけで「緋色の弾丸」が瞬く間にトレンド入りし、例年とは全然違う雰囲気ですね。

    sillverbulletさんの予想が当たってるとコナン(ファン)史上初の快挙だと思いますよ!

    シルバーブレッドは赤井秀一、工藤新一両方を指しますが、緋色の弾丸(シルバーブレッド)なら赤井のみを指せるのでありですね!

    • コメントありがとうございます!ただの予想がトレンド入りするのはヤバイですよね(笑)。

      当たったら嬉しいですが、どうなんでしょうね〜。外れそうです(笑)。コナン映画はカッコよくて一風変わったタイトルが多いので、緋色の閃光は王道すぎる気がします。

      去年も「紺青」や「フィスト」といった単語は浮かんでたんですが、単語としてレアすぎたり「京極は蹴りでしょ」って感じで切っちゃったんですよね。今回はその反省を生かして広い視点で考えたいものの、なかなか…。

      でも、映画の内容をあれこれ妄想できるこの期間はやっぱり楽しいな〜と思いますね!

  • 緋色の弾丸or真実かな?
    「緋色」が入るなら赤井とスコッチ関連だと思う。

    俺は緋色って赤井よりも「ヒイロ・ユイ」を連想してしまうんだよねー(笑)
    真純が駅で目撃したスコッチの不自然なギターケースの謎が明らかになるかも?

  • 緋色の閃光の予想情報少ない段階ですごいなと思って読ませていただきました。
    最新情報を踏まえてですが『緋色の婚約(エンゲージ)』
    を思いつきました。

    • お褒めの言葉、ありがとうございます! 予想する材料がない分、あれこれこじつけやすいというのもあります(笑)。

      由美さんが出るとなれば、「婚姻」はあってもおかしくないですよね〜。緋色の婚姻なら赤い糸っぽい響きになりますし、いいかもしれません!

  • 緋色の閃光の予想情報少ない段階ですごいなと思って読ませていただきました。
    最新情報を踏まえてですが『緋色の婚約(エンゲージ)』
    を思いつきました。

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    子供の頃にベルモットの変装トリックに騙されて以来、生粋のコナンファン。考察は「DEATH NOTE」などにも似た頭脳エンタメだと思います。読み物として面白くなるように「わかりやすさ」と「サプライズ」を大切にしています。本業も物書き。