名探偵コナン1066話 感想&考察。ついに判明したRUM(ラム)の正体【サンデー感想】

名探偵コナン1066話「RUM」の感想&考察です。

ついにラムの正体が明かされましたね。鮮やかな伏線回収と急展開に、度肝を抜かれた人も多いのではないでしょうか。

この記事では、

  • ラムの正体とその役割
  • 青山先生の巧みな伏線
  • 安室さんはラムに疑われている?
  • 赤井さんの生存バレフラグ
  • ラムは本当に◯◯なのか

など、名探偵コナン1066話から気になったポイントを考察します。

ネタバレ注意です。 

 




1. ラムの正体

ついに明かされたラムの正体。脇田なのは予想通りでしたが、赤黒クラッシュに登場していた老人だったのはサプライズですね。

今にして思うと、ラムの「女のような男、屈強な大男、年老いた老人」という設定は、倉庫にいた「ライ、キャメル、老人」3人の特徴と一致している。ラムの登場しているシーンを暗示する伏線だったのかなと思います。

 

また、青山先生は以前、若狭、黒田、脇田が登場していない段階で「ラムはもう出てたりして」と発言していました。

青山先生「じつは もうラムは でてたりしてw」
(どうぶつの森のコメントより引用)

さらには「ある意味、名前は出ていない」とも話していたため、読者の間では「顔は出ている」と考察する向きもありましたね。結果的に、一連のコメントはこの老人を指していたということ。

とはいえ、言葉のあやでなければ、「ある意味、名前は出ていない」は「ある意味、名前は出ている」と同義のはず。ラムの顔だけでなく、本名もどこかに出ている可能性は十分にありそうです。

 

2. ラムの年齢

一方で、ラムの年齢は判然としないですね。

脇田は56歳で老人とは言い難いものの、赤黒クラッシュでは老人として扱われていたわけで、どうにも噛み合わない。ラムは現時点では年齢不詳。

 

ウォッカ「大男だとか女のような男とか老人とか義眼とか噂されてるが…ジンの兄貴が言うには…確かなのは義眼だけで後はほぼ護身の為にRUM本人が流した偽情報らしいよ…」
(名探偵コナン1065話より引用)

1065話でのジンの証言により、ラムが老人である可能性は消滅したように思えました。ですが、前回の記事でも指摘した通り、あくまでも「ほぼ」という言い回し。つまり、ラムの特徴に関する噂のすべてがブラフというわけじゃない

今となっては、やはりこれも伏線に見えますね。噂の一部は真実で、それが「年老いた老人」だったとすれば、ラムは老齢でもおかしくありません。

 

3. ラムの役割

また、倉庫にいた老人がラムなら、最初からライを罠にかけるのが狙いだった可能性も。

これはあくまでも仮説ですが、組織におけるラムの役割のひとつは「裏切り者の調査」なのかもしれません。

映画「純黒の悪夢」でも、ラムの片腕であるキュラソーはNOCリストを集めていました。

 

実際に脇田は、安室さんのことを疑っている様子。

脇田「自分を謀る裏切り者がわかるじゃないですか…鮮度の落ちた魚を高値で売りつける仲卸とかね…」
(名探偵コナン1027話より引用)

「鮮度の落ちた魚」とはおそらく「鮮度の低い情報」を示しており、安室さんの提供する新一の情報に満足していないと考えられます。

今回の作戦に安室さんが参加していないのも、ラムから本格的に疑われるようになっているとか。

 

ちなみに、安室さんはコナンに「せっかち」というヒントを出したり、コナンを脇田の疑いの目から遠ざけたりと、ラムの正体に気づいているのは確実。となると、公安が「大事」のタイミングでラムの検挙を狙っている可能性は高い。

その他、スコッチの公安バレの理由にラムが関わっていたら、安室さんにとっても因縁深い相手になりそうですね。

 




4. 窮地を脱したキール

危機に立たされていたキールですが、無事に窮地を脱することに成功しました。結局、コルンがキャメルを見たのは2年前というオチ。

 

今回のシリーズで急に「キャメルの顔バレは危険」という設定が登場し、「緋色編でベルモットに顔を見られていたのでは?」と思っていましたが、これも伏線でしたね。

ベルモット「前にバーボンと組んで、彼から情報を聞き出した事があったから…」
(名探偵コナン1066話より引用)

つまり、そもそも赤黒クラッシュではキャメルの顔は割れておらず、だからこそベルモットは緋色編でキャメルを不審がらなかった。「キャメルの顔バレが危険なら、ベルモットに顔バレしているのはおかしい」という矛盾そのものが伏線。

事実、ベルモットは1063話で海に落ちたキャメルを見ながら「…」と意味深な反応をしていました。これはコルンだけでなく、ベルモットもキャメルの顔を知っていたから。

 

しかし、結果的にキールは無事だったものの、赤井さんはキャメルの顔が知られていると考えていたはずなので、狙撃に成功して親指を立てている場合じゃないような(笑)。

今回のコナンたちの作戦は、キャメルの顔バレも仕方なしと割り切ったものでしたし、完全に結果オーライ。全体を通してラムの能力の高さが発揮されたシリーズだったのではないでしょうか。

 

5. 赤井さんの生存バレフラグ

とはいえ、キールの安全は保証されたわけではなさそう。組織は狙撃手の存在に気づいてしまいました

キール「そこから撃って投げた手榴弾に当てたっていうの?」ベルモット「フン、赤井じゃあるまいし…」
(名探偵コナン1066話より引用)

1300ヤードの距離で動くターゲットを正確に狙い撃てるのは、作中では赤井さんくらい。今後、ジンやラムが赤井さんの生存を疑うことになってもおかしくありません。

 

赤井さん自身、それを見越してキールの帽子を撃ったのではないでしょうか。あえてキールを狙うことで、協力関係を見破られないように仕向けている

この辺りは赤井さんのファインプレーであると同時に、狙撃の技術から正体がバレるのを警戒している証拠でもあります。

 

6. ラムの正体は本当に脇田なのか

最後にひとつだけ気になったのが、ラムの正体は本当に脇田なのかということ。というのも、黒タイツのラムの車と脇田の車を見比べると、微妙な違いが存在します。

 

たとえば、ラムの車に乗っている右側の部下は短髪ですが、脇田の車の部下は長髪。イヤホンマイクを装着しているのも脇田の車の部下のみ。

それだけでなく、車の内装もわずかに違うような。ハンドルのデザインが異なりますし、ラムと脇田の座っている椅子も別物に見えます。まあ、椅子に関してはおそらく角度の問題。

ここだけを見ると、ラムの車と脇田の車は同じように見えて別物か、場面転換までの間に人物の入れ替わりが行われたようにも思えます。実際、ラムの車は午前3時ごろに走っていたはずですが、脇田の車がいろは寿司に到着したのは朝。

 

穿った見方をすれば、そもそも部下のイヤホンマイクを強調しているのも不自然。

ラムの正体は部下のほうで、サングラスの下が義眼になっているとか。映画「ベイカー街の亡霊」では、モリアーティ教授の馬車を引いている部下のほうが本人でした。

 

とはいえ、これも所詮は妄想かなと。

過去の描写を踏まえると、結局は脇田がラムじゃないと辻褄が合わない。論理的に突き詰めれば、ほかのパターンはすべて消滅しています。

ラム=脇田と解釈して問題ないとは思いますが、ラム=脇田と明言されていないことは頭に入れておきたいですね。

 

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5 件のコメント

  • 気になったのですが、FBIは赤井家の事情をどこまで把握しているのでしょうか?
    一家を組織が執拗に狙っているのを見ると、身バレするのは時間の問題だった気がします。
    潜入捜査が順調だと思っていたのはFBIだけで、赤井夫妻に似た男として目をつけられて泳がされていたのかもしれません。

    スコッチは潜入捜査をするまで、組織と関わった形跡がなく、表向きとはいえ、警察を辞めて組織に専念しています。3人の中で一番身バレしにくいはずなんです。
    スコッチの件で気になっているのは、M16の関与です。
    スコッチの命日は4年前の12/7。世良ちゃんに会ったのはサンデー掲載日から10月中旬から下旬。因果関係がないとは言い切れないと思います。
    スコッチの件が明らかになった裏切りのステージは、ASACAの調査でした。もしかしたら、ラムではなくASACAが関与しているのかもしれません。

    バーボンが参加していないのは、単純にジンが嫌っているだけかもしれません。降谷さんもジンに好かれたいとは微塵も思ってなさそう。
    ベルモットがロンドンで世良ちゃんの存在を知らなかった時、赤井さんの妹の情報を組織に渡していなかったんだと思いました。殺したいほど憎んでいると言いながらも、決して警察官としての一線を越えることがない姿を垣間見た気がします。
    黒田さんの「報告を怠るなよ。バーボン」は自らが不利になるのを承知の上で、コナン側を庇う降谷さんを懸念した言葉だったのかもしれません。

  • はじめまして。
    若狭留美と脇田兼則の行動は、鏡のように左右反対にリンクしているのではないでしょうか?

    浅香はラムの元腹心兼、影武者。
    左脳の障害により右視覚が不自由でそのためラムの義眼情報が出回っていた。
    17年前、浅香は羽田浩司により改心するが、ラムが羽田浩司を殺害。怒った浅香と戦闘となり、左目を潰されたラムは逃亡。
    浅香は自らの手鏡で、ラムが考えた2人で烏丸を意味する【ASACA RUMとCARASUMAのダブルミーニング】の暗号を残して部屋を去る、と仮定して話を進めます。

    浅香の目的はラムをはじめ組織を倒す仲間探し。
    ラムの目的は浅香をはじめ組織の裏切り者殺し。

    →浅香、謎を解いてくれる仲間を探して羽田事件の記事をネットに上げる。
    →ラム、浅香に仲間を作らせないよう羽田事件の記事をネットから削除。
    ☆赤井務武が過去に謎を解いた可能性あり。

    霊魂探偵殺害事件を毛利小五郎が解決
    →浅香、メアリーから情報収拾して、コナンに近づくため小学校に潜入。
    →ラム、ジンから情報収拾して、【浅香が接触するかもしれない】小五郎に近づくため寿司屋に潜入。
    ☆メアリーとジンの「暗がりに鬼を繋ぐが如く」もリンク。

    →浅香、若狭留美(I’M ASACA RUM)を名乗り【コナンがアナグラムを解けるか】試す。
    →ラム、新聞記事でアナグラムを解く。
    【若狭留美の名前で小学校教師をしている目的】を調べる。
    ☆黒田もアナグラムを解いた可能性あり。

    工藤新一生存情報
    →浅香、【阿笠邸のパソコンをハッキングして】APTXリストを入手。工藤新一がコナンだと確信。(なにせ3日間学校休んでる)
    →ラム、【若狭の生徒の灰原が住む阿笠邸に】探りを入れる。

    →浅香、事件を仕込んだりヒントを与えてコナンの推理力試す。
    →ラム、小五郎に一服盛ってコナンの推理力試す。

    →ラム、コナンの新一兄ちゃん呼び聞く。若狭の生徒のコナンに将棋の駒について聞き、浅香との関係を探る。☆今ここ

    浅香とメアリーの関係は不明ですがエレーナの遺品でもある手鏡か、羽田事件を追っていた赤井務武がらみと予想。
    81巻で世良はマスカラを付けたことがないために推理ミスをしています。
    これは今後、世良が17年前に流行った手鏡を知って(or持って)てコナンが疑う展開への布石ではないでしょうか。
    PUT ON MASCARAの化粧品メーカーは当時エレーナがいた烏丸グループの表の顔かなと思います。

    ダブルミーニングの仮説が成り立つならば、
    赤井と優作がASACA RUMを否定してCARASUMAとホラ(ボスバレ回タイトル)の答えを導いた理由には、赤井家の謎が関係してそうです。

    またホラの回といえば、マリアちゃんの事件もラムが盗聴器を仕込み、推理を教えるコナンと灰原の会話を聞いたかも。
    ラムは、浅香が帝丹小1年B組副担任の若狭留美になった目的は、生徒のうち転入生の江戸川コナン(ど本命)、灰原哀、東尾マリアの誰かが目当てと睨んでいたのでは?

    羽田事件の真相はまだわかりませんが、ラム編とは、浅香とラムの長い因縁の物語と予想します。
    長文失礼いたしました。

  • 難しいのは「深夜に右後部座席に乗れば誰でも左目に影ができる」ということだよね…(笑)

    まあ作中で右目が描かれてる候補は脇田と若狭だけなんでRUMはこの2人に絞られました。

    声優的に千葉繁さんは「ラム親衛隊の隊長」なんで脇田がRUMだとすると平野文さんが声優の若狭留美はボスか…?(笑)

  • 先程投稿したのですが、うまく処理できていないようなので、再度投稿します。
    アニオリに伏線はないのでしょうか?
    シーズン21「ドライブデートの別れ道」で口髭の変装をする、脇田を思わせる出っ歯の男が出てきました。
    その後のコナンと小五郎のやり取りが意味深です。

    コナン「がっちり体型…。いくら変装したって、体格までは誤魔化しようがないよね」
    小五郎「まあな」

    これが伏線だとすると、脇田はダミーで、屈強な大男である黒田が怪しいのではと思いました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    子供の頃にベルモットの変装トリックに騙されて以来、生粋のコナンファン。考察は「DEATH NOTE」などにも似た頭脳エンタメだと思います。読み物として面白くなるように「わかりやすさ」と「サプライズ」を大切にしています。本業も物書き。