名探偵コナン1042話 感想&考察。 羽田康晴が「若狭留美の支援者」という可能性【サンデー感想】

名探偵コナン1042話「思い出のジンギスカン」感想&考察です。2ヶ月前に書きかけのまま放置していました……ごめんなさい。

気を取り直して、羽田浩司に関する新たな手がかりが明かされましたね。組織とは無縁のシリーズになると思っていましたが、最後に不意打ちが待っていました。

今回は、

  • パパの友人は「羽田康晴」
  • 羽田康晴は若狭留美をバックアップしている?
  • 17年前の事件をサイトにアップしている人物
  • 若狭留美はキュラソーと同じ「サヴァン症候群」?
  • 大岡家は組織編に関わる?

など、謎に包まれた羽田浩司の父・羽田康晴を中心に考察します。

 

ネタバレ注意です。 

 




1. パパの友人は「羽田康晴」

コナン「つまり羽田浩司は資産家の御曹司だったってわけか…」
(名探偵コナン1042話より引用)

さて、1042話のラストで羽田家が資産家であることが判明しましたね。となると、今回の家政婦が「ご主人様」と呼んでいたのは、羽田秀吉の婚姻届に名前だけ出ていた「羽田康晴」

 

ここで思い出したいのが、世良真純とメアリー世良を支援している「パパの友人」です。

園子「でもホテル暮らしなんて実はどこかのお嬢様だったりして?」世良「昔から世話になってるパパの友人が金持ちなんだ!」(中略)世良「その人には大きくなって恩返ししなきゃって思ってるんだけどね!」
(名探偵コナンより引用)

1037話の時点で決定的になっていましたが、これはもう「パパの友人=羽田康晴」で確定かなと。1037話で「赤井務武の友人」なのが明かされ、今回はそこに「金持ち」という要素も加わったわけですから、完全にビンゴ。

世良は「昔から世話になってる」と話しているので、康晴は務武が行方不明になって以来、赤井家の生活を支えていたのだと予想できます。

 

2. 羽田康晴は若狭留美のバックアップを行なっている?

また、康晴は赤井家だけでなく、若狭留美を支援している可能性も高くなったと思います。

光彦「へぇー…若狭先生って高層マンションに住んでるんですね!」
(名探偵コナン92巻より引用)

若狭は教員にも関わらず、有名なプロゴルファーも住む高層マンションに暮らしています。この設定は、若狭が「潤沢な資金源を持っていること」を示しており、今回の「資産家」という設定とベクトルが同じ。

ミステリーにおいて、同じベクトルの伏線は繋がっているケースが多いです。若狭を羽田家がバックアップしている可能性も低くはないのではないでしょうか。

 

そう考えると、このブログでお伝えしている「若狭とメアリーは協力関係」という説も、より強固になったかもしれません。なぜなら、若狭とメアリーが羽田家」という共通のアクセスポイントを持っていたことになるから。

また、赤井は羽田浩司のダイイングメッセージを当初「ASACA RUM」と推理していましたが、途中で「浅香は世良の近くにいるのではないか」と考え、最終的に「CARASUMA」という結論を導き出しています。これも、たとえば「ASACA RUM」と推理した時点で秀吉に情報を聞き、羽田家と関わりのある浅香(=若狭)の手がかりを得たなら辻褄が合いそう。

 

さらにこの場合、「若狭にとっての羽田康晴」「灰原にとっての阿笠博士」のような存在とも考えられます。

若狭は組織の気配の持ち主であり、羽田浩司の「それでも僕を…殺すと言うんですか?」というセリフを回想している人物。かつては組織の純粋なメンバーだった可能性があります。その場合、組織を抜けた若狭を匿っている康晴は、灰原にとっての阿笠博士と極めて似ている。

 

もしかしたら、若狭は灰原と境遇を似せて作られたキャラクターという可能性も。

たとえば、若狭はこの17年を本当に教員として過ごしてきて、灰原と同じように子供との触れ合いによって心を取り戻したとか。灰原が「若狭先生のこと、好きだから」と言うようになったのも、そんな若狭の内面を敏感に感じ取ったからかもしれません。

 

3. 羽田康晴が17年前の事件をネットにアップしていた?

また、羽田康晴の存在がフィーチャーされたことで、改めて考察したいのがこの伏線。

阿笠博士「それにしてもこんな情報よく見つけられたのォ…」コナン「誰かが定期的にネットにアップしてるみてーだぜ?削除されるのをお構いなしに…」
(名探偵コナン90巻より引用)

17年前に起きた羽田浩司殺人事件の情報を、何者かがネットにアップしています。このサイトの管理者は康晴かもしれません。以前から羽田家は有力候補の一つでしたが、可能性は高まったと思います。

 

その場合、コナンのこのセリフもそのまま的中していたことに。

コナン「まるで誰かがこの謎を解いてくれって…言わんばかりにな…」
(名探偵コナン90巻より引用)

そもそもこのセリフ、ミスリードにしては誰に誘導したいのかわからないので、ヒントとして解釈したほうが納得できる部分はありました。

そして、このセリフがヒントだとしたら、誰よりも合致するのが康晴です。ほかに疑わしいのは若狭やメアリーですが、推理力の高い両者にとって「誰かに事件を解いてもらう」という発想は不要。その点、康晴は大岡家に暗号の解読を依頼していることから、推理力は平凡そう。

 

この仮説が正しければ、サイトを削除している人間は「羽田家を守ろうとしている」とも考えられます。

つまり、危険な情報をアップしている康晴が目をつけられないように、別人がサイトを削除しているというパターン。羽田家が組織に狙われていないことに違和感を覚える人は多かったと思いますが、その裏側には何者かのフォローが存在しているのかもしれません。

 




4. サイトを削除しているのは「若狭留美」か「世良真純」か

では、そう仮定した場合、サイトを削除しているのは誰なのか。

大前提として、他人のサイトを削除するにはハッキングの技術も必要です。となると、候補者は主に3人。

 

若狭留美

1人目は若狭留美です。若狭は以前、APTX4869の被害者リストをPCで閲覧しており、これはハッキングを示唆しているとも考えられます。

 

黒田「お手柄小学校教師…若狭…留美か…」脇田「へぇ…こいつァトンチが…利いてるねぇ…」
(名探偵コナン93巻より引用)

▲若狭は名前のアナグラムによって、ラムをおびき出そうとしている節があります。裏を返せば、顔ではおびき出せないということ。つまり、現在は追っ手もかかっていないことになるので、組織を脱退したのはかなり昔。

ですが、リストには工藤新一が名を連ねているため、入手したのは最近です。となると、若狭は組織に潜入してリストを盗み出したのではなく、外部からのアプローチで入手している。その手段がハッキングである可能性は十分にあります。

 

また、ほかの考察サイトさんでも言われているように、若狭の所属がGCHQという線もあります。

GCHQとはMI6とも関係しているイギリスの諜報機関で、通信・暗号解読のプロフェッショナル。これならハッキングの技術を持っているのは納得できるし、コナンより早くトリックを解いている理由にもなります。

 

個人的に若狭=GCHQかもしれないと思ったのは、若狭にサヴァン症候群の可能性があるから。

サヴァン症候群とは、ざっくり言うと「記憶・数学・芸術など、特定の分野において超人的な能力を発揮する人」のこと。映画「純黒の悪夢」に登場したキュラソーの絶対記憶能力も、サヴァン症候群であることが作中で示唆されていましたね。

 

実はGCHQでは、サヴァン症候群の人など、一芸に特化した人材を積極的に採用しています。なぜならサヴァン症候群の人は、暗号解読において桁外れの才能を見せるケースもあるから。

また、画力に長けている人も多く、なかには文字ではなく映像によって思考する人もいると言われています。

元太「でもこの虎の絵スゲーよな!」(中略)若狭「ええ…先生、割と絵が得意だから…」
(名探偵コナン92巻より引用)

そこで気になるのが、若狭の異様な絵の上手さ。これはコナンの絶対音感と同じように、単なる優秀さだけでは説明のつかない長所です。

 

一方で、サヴァン症候群の人の多くは、知的障害や発達障害を抱えています。若狭にそういった傾向は見られませんが、それはキュラソーも同じこと。

キュラソーは脳に珍しい損傷を負っており、それがサヴァン症候群になった理由として示されています。実際にサヴァン症候群は、脳損傷患者の2000人に1人の割合で発見されるとか。

そして、若狭の右目が見えないのは、外傷ではなく「脳の視覚野を損傷しているから」の可能性もあります。そう仮定すると、若狭は「暗号解読」「絵の上手さ」「脳の損傷」という、サヴァン症候群に見られる特徴の持ち主。

 

とはいえ、通信・暗号解読を専門とするGCHQが、ボディガードに扮してスパイ活動をするとは考えにくい部分も。当時の若狭はMI6で、のちにGCHQへと移籍したのかもしれませんが、若狭=MI6だったとは思えない描写もいくつかあります。

また、若狭=GCHQの場合、メアリーとは姉妹組織だから顔見知りということになり、康晴を通じて繋がったという考察とも矛盾します。総合的に見て、若狭=GCHQでサヴァン症候群という可能性は低いとは思っています。

 

世良真純(メアリー世良)

話を戻して、2人目の候補者は世良真純です。メアリー世良とセットで考えてもいいかもしれません。

 

というより、世良がハッキングをできるとは思えないので、本来なら機械に強いメアリーをメインの候補者として挙げるべき。それでも世良を疑う理由は、以下のセリフです。

世良「削除…削除…削除っと…データだと…すぐに消せるんだけどな…」
(名探偵コナン74巻より引用)

この「削除」というセリフ、サイトの削除を暗示しているのではないでしょうか。そもそもこの描写自体、世良がITに強いことを示しているとも解釈できます。

 

ただ、この伏線はすでに回収されているようにも思えますね。

コナン(ん?まてよ…何でアイツ…灰原の画像見つけられたんだ?)
(名探偵コナン74巻より引用)

世良は動画を見て、阿笠博士のメガネに反射した灰原に気づき、コナンから疑いの目を向けられています。一見すると灰原を狙っているように見えますが、世良はのちに灰原のことを「灰原…あの女の子か」と回想しており、特別な認識は持っていません。

つまり、このシーンは「世良=バーボン」と思わせるためのミスリード。

 

それだけでは「なぜメガネに注目したのか」という謎も残りますが、おそらく世良は撮影者がコナンなのかを確認したかったのではないでしょうか。

コナンと阿笠博士の親密さは周知の事実ですからね。のちに世良はコナンと接触するために日本へと帰国したことが明かされましたが、その伏線の一つだったのかなと。

 

一方で、世良は「パパの友人」に対して「いつか恩返ししたい」と話しており、康晴をフォローする動機も示されています。そう考えると、世良がメアリーにハッキングを教わり、康晴のサイトを削除している可能性もゼロではなさそう。

 

結局のところ、どちらなのか?

結局のところ、サイトを削除しているのはどちらなのか。これについては、

  • 若狭がリストを見ているのを「ハッキングの示唆」と捉えるなら若狭
  • 「データなら簡単に削除できるのにな」を「サイトを削除している暗示」と捉えるなら世良

つまり、伏線をどう解釈するかによって、どちらもあり得ると思います。

 

余談ですが、若狭がリストを見ているシーンは「コナン=新一だと確信した瞬間」にもなっていると思います。

若狭はコナンの副担任。つまり、新一が目撃されたタイミングでコナンが学校を休んでいることを知っています。この状況が決め手になって、若狭はコナンの正体を看破した。だから、リストを見ながら笑みを浮かべていたのではないでしょうか。

 

また、ここまでサイトの管理者=羽田康晴という前提で話してきましたが、当然ながら別の可能性も存在します。

そもそもコナンはサイトを発見したのみならず、サイトが「これまでに何度もアップと削除を繰り返している」ということまで調べ上げています。コナンは特殊なスキルを使って調べたわけではないので、このレベルの情報は組織にも入手できる。

となると、組織はサイトの存在を認識し、警戒を強めているはず。若狭や世良がサイトを削除しているとしたら、常に組織より早くサイトを発見していることになりますが、警戒されている状況下でそんなことが可能なのでしょうか。

 

サイトの管理者=若狭と考えたほうがしっくりくる部分もあります。

これまでの行動を見る限り、若狭はラムをおびき出そうとしているように見えます。そして、羽田浩司の情報をネット上にアップすれば、ラムが食いつく可能性も十分にある。若狭はそれをハッキングすることで、ラムの手がかりを掴もうとしているとも考えられます。

危険を顧みずにラムを挑発するやり方も、若狭がメディアを利用して自分の名前を知らしめた手口と似ています。こういった「傾向の一致」に注目することは、考察において重要なポイント。

 




5. 「資産家の御曹司」の意味

さて、ここまでは羽田康晴について考察してきましたが、ここからは「羽田浩司が資産家の御曹司だった」という設定の意図を考えていきましょう。

 

真っ先に思いつくのは、組織の本命がアマンダではなく羽田だったというパターン。組織が資産家を仲間に引き入れてるのは、古くから存在する設定ですからね。

もしそうなら、羽田が「CARASUMA」というダイイングメッセージを残した理由も合点がいきます。つまり、羽田のメッセージは「烏丸蓮耶」ではなく、自分に声をかけてきた「烏丸グループ」を指してたということ。これなら羽田がボスの正体を知らなくても、メッセージを残せそうです。

 

ここで思い出すのは、組織が過去に羽田と同じ「資産家の御曹司」を狙っていること。

キールが登場した48〜49巻のブラックインパクト編を覚えていらっしゃいますでしょうか。組織は土門康輝の殺害を試みましたが、実はこのとき青山先生は謎解きの矛盾点に気づき、急遽ターゲットを変更しています。

もともと狙われる予定だったのは、「資産家の御曹司」で俳優の千堂順司。選挙に出馬するという違いはあれど、組織は「羽田と同じプロフィールの人間」を過去に殺そうとしている(はずだった)わけです。これは気になる点ですね。

 

と、さまざまな可能性を想定できる今回のシーンですが、詳しい考察はまた別の機会に。

個人的には今回のシーンで、17年前の事件の大まかな全体像や、当日の出来事などは見えてきたように思います。ただ、それを一から説明すると1万3000文字くらいになるため(笑)、独立したコンテンツとさせてください。

というか、これだけ更新に時間がかかったのも、それをまとめるのに苦心していたからです。なるべく早く出せるように頑張ります……はい。

 

6. 大岡家は組織編に関与する?

伊織無我の正体については大外れでしたが(笑)、羽田家と大岡家の接点が示されたのも気になりますね。

 

1040話で伊織は服部に「アンタら何者や?」と聞かれ、「それはいずれ」と含みを持たせてはぐらかしました。そして、羽田家は大岡家に暗号解読を依頼しています。

これらを踏まえると、羽田家は大岡家に17年前の事件の調査を依頼している可能性も。まあ、今回の暗号解読と17年前の事件ではさすがに危険度が違うため、同列に語れない部分はありますが。ただ、伊織は気配を消して登場するなど、危険な状況には強そうです。

 

また、羽田家が暗号解読を依頼するなら、秀吉や世良、メアリーといった適任者がいたはず。そう考えると、羽田家は赤井家の目立ってはならない事情を知っていて配慮したか、大岡家をあえて選択したかのどちらか(あるいは両方)。

大岡家が組織編に絡む可能性も少しだけ出てきたと思いますね。あくまでも少しだけですが。

 

Twitterでもショートな考察を更新中。








3 件のコメント

  • 私はまだ自分の考察ブログに書いていませんがサイトの管理者は若狭と予想してます。
    というのも74巻「動画サイト」と若狭が登場した93巻「ティップオフ」の扉絵があまりに似通っているからです。
    扉絵でミスリードすることはないと思っているのでこの2つは関連があると思います。

    ハッキングなどコンピューターに精通している若狭が記事をUP、ラム側が削除といった構図かな、と。

    ただ記事の内容は羽田家の指示のような気がします。
    彼女は羽田の遺体を目撃しているので実際に握っている情報はサイトにUPされているもの以上なはず。
    サイトは警察から盗んだ情報をUPしているだけに過ぎないと思います。

    羽田家の支援の可能性はやっぱり高いと感じています。
    総括すると羽田家が関わりのある若狭に事件の情報のUPを依頼し、若狭が応じている。
    彼女は羽田家と交流はあるものの核心的なことは羽田家にも伏せているので結果として当たり障りのない情報だけのサイトになっているのかなと。

    若狭のサヴァン症候群説すごく面白かったです!
    私も謎に感じていた若狭の一面がクリアになった印象を受けます。かなり当たっていると感じました!
    今後も考察楽しみにしています!

  • 羽田浩司の事件って発生は18年前のようだしメアリーが浅香という可能性も出てきたんだよねー。
    メアリーが羽田浩司の遺体の回想をしてるという事は事件の当事者だろうし。

    羽田家が組織に狙われない理由は羽田家と烏丸家の序列の順位なんじゃないかなー?
    たぶん羽田家の方が序列が上なんだと思う。

  • 興味深い考察ありがとうございます。
    私が少し気にしてしまった所は『キュラソーや若狭が発達障害を抱えている傾向はみられません』ということですが、誰でも接したら分かるわけでなくかなり複雑ですよ。
    引用:発達障害とは、幼少期から現れる発達のアンバランスさによって、脳内の情報処理や制御に偏りが生じ、日常生活に困難をきたしている状態のことです。特定のことには優れた能力を発揮する一方で、ある分野は極端に苦手といった特徴がみられます。こうした得意なことと苦手なこととの差、いわば凸凹は誰にでもあるものですが、発達障害がある人は、その差が非常に大きく、そのために生活に支障が出やすいのです。特徴は重複することもあり、人によっては複数の特性をあわせ持つ場合もあります。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    子供の頃にベルモットの変装トリックに騙されて以来、生粋のコナンファン。考察は「DEATH NOTE」などにも似た頭脳エンタメだと思います。読み物として面白くなるように「わかりやすさ」と「サプライズ」を大切にしています。本業も物書き。