若狭留美(若狭先生)を徹底考察!正体は浅香?ラムではない根拠とは?【名探偵コナン考察】




若狭留美は領域外の妹と繋がっている

では、先ほど出てきた疑問点「だれからAPTX4869の被害者リストを渡されたのか?」について考察していきましょう。

これは領域外の妹だと思います。というのも、じつは作中には若狭留美と領域外の妹の関係を示す伏線がいくつも散りばめられているからです。

 

根拠1. 領域外の妹は浅香の性別、または正体を知っている

世良「は…羽田…」メアリー「浩司!!」世良「それで!? その探偵から事件の事何か聞いたのか?」
(名探偵コナン90巻より引用)

羽田浩司の名前を聞いた世良とメアリーの反応。

この必死な様子は、血眼になって事件の真相に迫りたいというよりは、どちらかというと事件の発覚を恐れているようにも見えます。

 

世良「姿を消したボディーガードの浅香があの手鏡を持ってる所を見た人がいて…浅香は女だってことを堀田が掴んだみたいだって…羽田浩司の霊を呼び出して『女だ〜〜女に殺されるー』って叫ぶつもりだったってね!」メアリー「そんな事か…くだらん…」
(名探偵コナン90巻より引用)

霊魂探偵の堀田は、浅香=女性という情報をつかみます。世間では性別不明とされている浅香なので、これは新情報のはず。しかし、メアリーはこれを「そんなことか」と切り捨てます。

つまり、メアリーと世良は浅香の性別、あるいは正体をすでに知っているということ。

 

根拠2. 赤井秀一の推理

沖矢「そう、例えば…絶えず周囲を警戒し危険な相手なら瞬時に制圧する能力に長けた…『浅香』という名の…まぁ、そうは名乗っていないでしょうけど…」
(名探偵コナン90巻より引用)

赤井は浅香を「敵を制圧する能力に長けた人物」とプロファイリングし、なぜか「世良の近くに出没している」と推理。前者はボディーガードだった経歴から導き出せる推理ですが、後者に思い至る理由はなさそう。

しかし、赤井は小五郎のように根も葉もない推理はしないため、読者には明かされていない「浅香と世良の接点」を発見していることがわかります。

 

根拠3. 若狭留美はコナンの幼児化に気づいている

コナン「あの時、先生の部屋で見つけたその日の朝のコンビニのレシートには…オレ達分の皿やマグカップまで買い足してあった…(中略)いや、オレ達じゃない…狙いはオレか!?」
(名探偵コナン93巻より引用)

若狭は登場当初からコナンを探っていました。APTX4869の被害者リストを持っていることからも、工藤新一の幼児化を疑っているのは明白。

しかし、コナンを疑うためには、そもそも「幼児化」という非現実的な現象が実在することを知っているのが前提条件です。

作中ではピカイチの洞察力を誇る安室ですら、ここに確信を持てないからコナンの正体をつかめていません。一方、宮野夫妻の研究について知っていたピスコは、安室ほどの推理力はなくとも灰原の幼児化に気づいています。

 

灰原「動物実験の段階で、一匹だけ死なずに幼児化したマウスがいたから、この仮説は容易にたてられたわ…」
(名探偵コナン18巻より引用)

▲工藤邸を調査した灰原も、新一の子供服がなくなっていることとマウス実験の事例をもとに、幼児化の仮説を立てています。

 

つまり、若狭もなんらかのルートから幼児化の存在を知ったということ。情報の入手経路として考えられるパターンは以下の5つ。

  1. 領域外の妹と接触がある
  2. 宮野夫妻と接触がある
  3. ベルモットと接触がある
  4. 若狭は組織の研究者だった、または研究を詳しく知っていた
  5. 組織の研究者に協力者がいる

 

②の場合

まず、①を飛ばして②から考えていきましょう。宮野夫妻と接触があったというパターンですね。

しかし、これはなさそう。なぜなら、若狭に幼児化の存在を教えたのは、おそらく被害者リストを渡したのと同一人物。宮野夫妻は表向きには事故死しており、現在は組織に所属はしていないため、工藤新一の名前を記録した最新のリストを入手するのは困難ですからね。

 

③、④、⑤の場合

次に③「ベルモットと接触がある」ですが、この可能性も低いでしょう。ベルモットは幼児化の事実を隠ぺいしている人物。コナンには「銀の弾丸」として期待を寄せていますし、その正体を見破られるのは望まないはず。

では、④「若狭は組織の研究者だった、または研究を詳しく知っていた」はどうか。この場合、リストは若狭自ら入手したことになります。ですが、上でも話した通り、若狭が組織に身を置いていたのは最近ではなさそう。最新版のリストを自力で入手するのは難しいでしょう。

⑤「組織の研究者に協力者がいる」はありえますが、協力者=完全なる新キャラになってしまうので、ミステリー作品としてアンフェアなような。

 

残るは①

となると、残るは①「領域外の妹と接触がある」のみ。

領域外はAPTX4869を服用しているため、組織と接触したことがあるはず。被害者リストはそのとき入手したと考えると辻褄が合います。

 

また、幼児化という現象を知っているのは、現時点では例外なく「実際に幼児化した人間(コナン、灰原)と面識のあるキャラクター」。それもそのはずで、幼児化なんて現実離れした現象は、実例を目の当たりにしないと信用できるわけがありません。

つまり、若狭はコナンを探るより前から、幼児化した人間と面識がある。

その点、領域外は幼児化の生き証人。科学に精通する彼女なら、薬の原理を若狭に説明する離れ業もやってのけたかもしれませんね。

ちなみに、新一の幼児化を知っている世良真純と繋がっていた場合でも筋は通りますが、それは領域外と繋がっているのと同義なので割愛。

 

根拠4. 羽田家という共通点

若狭とメアリーにはもう一つ、共通点があります。それは、羽田家との関わり。

 

メアリー世良と羽田家の関わり

まずはメアリー。秀吉の養子縁組を通じて関わりがあるのはもちろんですが、じつはもっと以前から繋がっていたと思われます。

最初に関わりを持ったのは、夫である赤井務武。彼は羽田浩司事件を追っていました。それなら必ず、羽田家に事情聴取しているはず。

そして、どうやら務武は羽田家と良好な関係を築きました。もし不仲だったなら、のちにメアリーが秀吉を養子に出そうとはしませんからね。あるいはもともと務武と羽田家は面識があり、羽田浩司事件の調査を依頼されたパターンか。

しかし、その後務武は失踪。今度はそれを調査する形で、メアリーも羽田家との接触を図ったはず。これはもしかしたら、羽田家にとって「借り」を作った状態だったのかもしれません。息子の事件を追ってくれていた人物が、そのせいで命を落とした可能性があるわけですからね。

 

若狭留美と羽田家の関わり

一方、若狭はどうなのか。彼女がもし羽田浩司の恋人だったら、羽田家とも交流していた可能性はありますね。しかし、それだと羽田家は浅香の素性を知っていることになり、浅香の正体がいまも判明していないのは不自然。

もしかしたら、若狭は自分の存在を羽田家に口止めしたのかも。理由は羽田家に危険が及ぶのを防ぐため。組織にとって浅香は抹殺対象のはずなので、自分と交流していたと知ったらラムは羽田家を襲撃しかねませんからね。

 

そもそも、「若狭=浅香=羽田浩司の恋人」という推理が正しければ、若狭と羽田家は接触しているのが濃厚です。

羽田浩司に恋人がいたなら、身近な家族はそれを察するはず。そして、事件後に恋人と音信不通になれば、自ずとその恋人への疑惑は深まります。

しかし、現在までそういった報道がないということは、羽田家は恋人の存在を知らなかったか、知っていて黙っているかのどちらか。黙っていた場合、それは黙秘する理由があるということなので、必然的に若狭との接触があるとわかります。

 

いずれにせよ、一見すると無関係な若狭とメアリーにも共通するアクセスポイントがあるということ。両者がどうやって接触したかまでは不明ですが、その他の根拠と照らし合わせても二人は繋がっている可能性が高いのではないでしょうか。

 

考察の結論

5 Lines Summary

  • 若狭留美はRUMではない
  • 若狭留美の正体は浅香
  • 若狭留美と羽田浩司の関係は恋人
  • 若狭留美は過去に組織に潜入していた
  • 若狭留美と領域外の妹は繋がっている
Twitterでもショートな考察を更新中。








8 件のコメント

  • WAKASA RUMI

    ASAKAW IMUR

    逆から読んでも「わかさ るみ」
    トンチが利いてるの意味はコレ?それとも先生のただのお遊びですかね?

  • 京都の烏丸通りと福井の若狭町は側近ですからね。
    若狭=烏丸の側近と解釈できてトンチが利いてる。

    No.2も背番号2→キャッチャー→女房役→ボスの妻
    と解釈できる。

    ちなみにバーボンの時は「探り屋」で私立探偵の安室がバーボンでした。

  • 義眼や眼帯というより目が一つってことが重要

    義眼(隻眼、眼帯)だから、eyesじゃなくeye→AI
    Rumは、ベーカー街みたいな人格もったAIなんじゃないかな

    コナンが指摘してたけど
    karasumaじゃなくcarasumaなのはcomputer の「C」

    ボスも烏丸の人格をもったAI
    七つの子が機械音なのも暗示的

    Rumには手足となる駒が何人もいて
    だから男のような女… 印象が一定ではない

    脇田はたくさんの駒のうちの一人
    彼のコードネームはTime is money

    ラム編はアナグラムが多いのもAIぽい。

    アニメしかみてないけど緋色の最後のアガサの手品で
    【4つとも外れ】or【4つとも当たり】、トリックなんて種を明かせばそんなもんみたいな描写あったから
    Eyesではなくeyeが4人とすると、無理矢理だけど、若狭、黒だ、脇田、キュラソー(?)
    全員、Rumの駒、または、かつて駒だったことがある。現役なのが脇田?

    錯視を扱った毒と幻のデザインも副題がeyeで
    まともに見れない幻、みたいなこと平次がいってた。

  • 95巻で若狭の眼鏡の縁の色が白→黒に変わってくるんだよな。
    ちなみにエレーナは黒縁の眼鏡。

    95巻のエレーナと厚司の会話も気になる。
    エレーナが厚司を烏丸グループに入るように誘導してるようにも見える。
    子供が出来たなら最初に子供のことを話して「家族のため」で済む話し。
    なのに研究施設やらスポンサーやら子供より烏丸グループのことを優先してる。

    本当にエレーナって死んでるんだろうか…?
    そもそもエレーナは烏丸側の人間なのではないかな?
    白鳩製薬から厚司を引き抜く為に結婚したとかさ。

    もしもエレーナが生きてたら6つめの幼児化を知るルートが出来る。

    • 一応、エレーナの死は作者が明言してるので確定ですね。エレーナの性格も「エンジェル」をベースに作られてるので、あえてひねって悪人説を考える理由はないかなと。

      あと、エレーナの死の理由に関しては、実はちゃんと全貌を推理できるように作られてるので、またどこかで記事にします!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    子供の頃にベルモットの変装トリックに騙されて以来、生粋のコナンファン。考察は「DEATH NOTE」などにも似た頭脳エンタメだと思います。読み物として面白くなるように「わかりやすさ」と「サプライズ」を大切にしています。本業も物書き。